以前光のドップラー効果で天体の視線方向の運動による赤方(青方)偏移について整理したが,今度はまた「http://hooktail.maxwell.jp/cgi-bin/yybbs/yybbs.cgi?room=room1&mode=res&no=23808&mode2=preview_pc」において議論になった一般相対論による重力赤方偏移についてまとめておく。
下記は「http://homepage2.nifty.com/eman/relativity/redshift.html」の「赤方偏移」の後半部分をシュバルツシルト時空に特定して「翻訳」したものである。(初稿2009/06/02)
にいるAが時刻からまでの間、光を出し続けたとする。またにいるBはその光をからまでの間、受け続けたとする。ただし、これらの時刻はシュバルツシルト時間座標とする。光の進路においてはなので、
が成り立っている。ただし,簡単のためにとった。光の伝播に要した時間間隔は、
と表される。同様に、の時点でAから発射された光はの時点でBに届くのであるから、
と表される。結果的に
となり、Aが光を発していた時間はBが受けていた時間に等しい。ただし、はA、Bそれぞれが観測する時間ではなく、シュバルツシルト座標時間による時間間隔である。
A、Bそれぞれの立場での観測時間は固有時を用いればよい。AもBも静止しているので固有時は
で得られる。
光の振動数は、固有時の間に、回の振動を数えたとして
の値はAとBのどちらにとっても変わらないので、それぞれが測る振動数は
以上から、次の関係を得る。
※一般のにとった座標計量では
である。