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2次元宇宙の力学

3次元宇宙に逆2乗場がしっくりくるのと同様,2次元宇宙には,逆1乗場がふさわしい。2次元宇宙の逆1乗場のもとでの運動を考えてみた。


ガウスの法則は,点を源とする場が逆2乗場であることを要請する。

g(r) = G\displaystyle\frac{M}{r^2}
すなわち,質点は4\pi GM重力場(重力線)を発する。

E(r) = k_0\displaystyle\frac{Q}{r^2}
すなわち,点電荷4\pi k_0Qの電場(電気力線)を発する。

それぞれ源が発する力線総数を,球面積4\pi r^2で割った値が,単位面積当たりの力線数すなわち位置rの場の強さを示すことになる。

してみれば,2次元宇宙における場の点源m2\pi k mの場(力線)を発し,位置rにおける場の強さは,

g(r) = k\displaystyle\frac{m}{r}

となるべきであろう。ただし,2次元宇宙のガウスの法則では,単位長当たりを垂直に貫く力線数を場の強さと定義しなければならない。

上のような2次元場を仮定すると,線密度\lambdaをもつ無限直線が,距離rにつくる場の強さは,長さlの部分を囲む長方形に2次元のガウスの法則を適用して,

g(r) = \displaystyle\frac{2\pi k \lambda l}{2l} = \pi k \lambda

となり,直線の上下で逆向きの一様な場ができることになろう。3次元宇宙で平面がつくる場に相当する。

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2次元宇宙の逆1乗場のもとでの運動を考えてみる。

質量Mの2次元地球を中心として,質量mの小さな衛星が距離に反比例する引力を受けて運動するとする。地球を原点とする平面極座標(r,\phi)による衛星の運動方程式の各成分は,

m(\ddot{r}-r\dot{\phi}^2) = -k\displaystyle\frac{Mm}{r}
m\displaystyle\frac{1}{r}\frac{d}{dt}(r^2\dot{\phi})=0

第2式は,ご存知の通り中心力における「角運動量保存則」または,「面積速度一定の法則」である。これらを連立微分方程式として適当な初期条件の下に数値積分すると,衛星の軌道として下のようなものが得られる。
http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=177&file=LinearAct.bmp


これをAlgodoo(Phun)でシミュレートしたのが次の図である。パラメータが違うので上とは異なるが,傾向は同じである。
http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=177&file=LinearA0.bmp


スピログラフに似たような軌道になる。周期というものは存在しない。rの変動は周期的だが,それと回転とがマッチしていない。2次元の太陽系はなかなか変化に富んだ運動を見せるようだ。
http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=177&file=LinearA.bmp