斜面上で回転静止する円筒

オリジナル問題。斜面上で円筒がすべり回転しながら静止し続ける条件を求める。
【問題】((2)(3)は大学レベル)
傾角 \theta の斜面上で,半径 R,質量 M の円筒が回転してすべっている。重力加速度の大きさを g として,下の各問いに答えよ。
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(1) 円筒がすべりながら斜面上に静止するためには,円筒と斜面の間の動摩擦係数はいくらでなければならないか。

(2) (1)の条件を満たすとき,初め \omega の角速度で回転を始めた円筒の,回転が止まるまでの時間を求めよ。

(3) (2)で回転が止まった後,円筒はすべることなく転がりながら斜面を下った。このときの円筒の重心まわりの角加速度を求めよ。

※ Algodoo の設定は,\theta=\pi/6 , R=1.0{\rm m} , \omega=100{\rm rad/s} である。

【解答】
(1)
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図のようにおくと,円筒が受ける力のつりあいにより

$$N = Mg\cos\theta$$

$$f = Mg\sin\theta$$

また,求める動摩擦係数を \mu とおけば,

$$f = \mu N\qquad \therefore \mu = \frac{f}{N} = \tan\theta$$

(2)

すべっている間の重心まわりの回転の運動方程式は,

$$I\dot\omega = -fR \quad , \quad I = \frac{1}{2}MR^2$$

したがって,角速度は

$$\dot\omega = -\frac{\mu NR}{I} = -\frac{2g\sin\theta}{R}$$

求める時間は,

$$t = -\frac{\omega}{\dot\omega} = \frac{R\omega}{2g\sin\theta}$$

となる。

(3)

重心の加速度の大きさを a=R\dot\omega とおけば,運動方程式

$$Ma = Mg\sin\theta - f$$

$$I\dot\omega = fR$$

両式から f を消去して角加速度を求めると,

$$\dot\omega = \frac{2g\sin\theta}{3R}$$

となる。
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Algodoo シーンのダウンロード
>http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=309&file=GanbaRotation.phz

(初稿:2010/01/07)