【問題】
半径 の小球が,水平面に固定した半径 の半球面を頂点から初速ゼロですべることなくころがりおりる。
(1) 小球が半球面を離れる位置を,半球の鉛直上方半径からの中心角 で示せ。
(2) 小球が水平面に達する位置を,半球の中心からの距離で示せ。
(1)
図のようにおく。
小球が半球面を離れる瞬間において,エネルギー保存により
ここで,
また,このときの運動方程式(半径方向)は, より
両式より を消去して,
このとき,
(2)
円筒面を離れてから水平面に達するまでの時間を とする。
水平方向と鉛直方向の移動距離について,
※本来左辺からはを引くべきである。
すなわち,
代入整理すると,
となる。したがって,
Algodooでは,「まさつ」パラメータを無限大にしてシミュレーションする。
――――― 以下加筆
その後この問題を再度検討する機会に恵まれ、摩擦力について再考。
摩擦力を 、小球の回転角 とすると、
重心まわりの回転の運動方程式
重心の運動方程式
←上のエネルギー保存と連立
すべらずに転がる条件より
以上から
を得る。
つまり、静止摩擦係数 が有限であれば、
を満たす において小球はすべり出し、その後に球面を離れることになる。
(2020/02/06 加筆)