Yahoo!知恵袋>http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1473711449 より。ビルをぎりぎり越える最小速度の条件を問う。
【問題】
水平な地面の上に厚さ,高さの鉛直な壁があり、その断面は長方形である。
点Oから距離の位置にある地面上の点から、地面と角度をなす方向に速さで質点を投げる。点Oを原点として図のように軸,軸をとる。質点は平面内でのみ運動するものとし,重力加速度の大きさをとする。空気抵抗は無視してよい。
距離と角度を調節してなるべく小さなで質点を投げ上げ,地面にも壁にもぶつかることなく壁を飛び越えさせたい。必要最小限の速さと,そのときのおよびを求めよ。
【解答】
たとえば,を通過しの上空を通るような軌道を考えるとき,さらに放物線を平行移動により下におろした軌道を選べば,より小さい初速で越えることができる。したがって,題意を満たす軌道はの両方を通過するものとなる。
軌道の式を,
とおけば,を通ることから,
を通ることから,
また,必要最小の速さで打ち上げられたとき,における速さも他のどんな場合より小さくなるべきである。最小限の速さでぎりぎり屋上を越えるためには,での方向が仰角45°となるような速度を持つべきである(なぜなら,もしそれ以外の角度であれば仰角45°になるようにすればさらに小さい速さで越えることができるはずであるから)。すると,
|
これでが決定した。また,初速度の仰角をとしたから,
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これでが得られた。さらに,
において,
を得る。
Algodooの設定は,
[m], [m]
である。下図は,題意にそう軌道と,もうひとつの軌道。
Algodooシーンのダウンロード
>http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=526&file=Houbutu.phz
(初稿:2011/10/24)