角運動量保存を用いる問題。転がってきた円筒が,段差を乗り上げないための限界高さを求める。
【問題】
半径 ,質量 の密度一様な円柱が,角速度 で回転し,すべることなく転がってきて高さ の突起に衝突する。このとき円柱が突起を越えて段差を乗り上げないための の下限を求む。ただし,突起は十分粗くて円柱のすべりは起こらず,また衝突後のはねかえりもないものとする。
※Algodooの設定は, [m], [rad/s] である。
Algodooシーンのダウンロード>
http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=417&file=Step-up.phz
【解答】
突起との衝突時に受ける撃力は,突起まわりのトルクを持たないので,突起まわりの角運動量は衝突前後で保存される。衝突直後の角速度を とすると,
衝突後のある時刻における,突起と中心を結ぶ半径の仰角 として,エネルギー保存則により
突起を越える限界において, のとき より
について整理すると,
題意に沿う範囲は,
となる。
ぎりぎり乗り上げたところ([m])
(初稿2010/07/26)