電子対消滅による光子の対称放出問題

「知恵袋」から拾った問題で、多少なりとも相対論を学んだ身としてはこれは解けなければ…と考えたものの、間もなく優秀な回答がついたので、ほとんどそのまま借用した。

【問題】

陽電子が運動エネルギー K=2m_e c^2m_e:電子質量、c:光速)を持って静止電子と衝突し、2光子が入射軸に対して対称な角度 \pm \theta で放出された場合、各光子のエネルギーと \theta を求めよ。

【解答】

電子の4元運動量
{\sf p}_e = (m_e c, 0, 0, 0)
陽電子の4元運動量
{\sf p}_\bar{e} = (m_e c + K/c, p^\prime, 0, 0) = (3m_e c, p^\prime, 0, 0)
とすると、
{\sf p}_\bar{e}\cdot{\sf p}_\bar{e} = \eta_{\mu\nu}{p_\bar{e}}^\mu {p_\bar{e}}^\nu = - {m_e}^2c^2
 ※ただし、「\cdot」は4元的スカラー積、\eta_{\mu\nu}={\rm diag}(-1, 1, 1, 1) はミンコフスキー計量テンソル。
したがって、
{p^\prime}^2 - 9{m_e}^2c^2 = - {m_e}^2c^2
すなわち、
p^\prime = 2\sqrt{2} m_e c

光子は入射軸からの角度 \pm\theta で放出されるので、その4元運動量は
{\sf p}_{\gamma A} = (E_A/c, p_A\cos\theta, p_A\sin\theta, 0)
{\sf p}_{\gamma B} = (E_B/c, p_B\cos\theta, - p_B\sin\theta, 0)
と書ける。
4元運動量保存により、
{\sf p}_e + {\sf p}_\bar{e} = {\sf p}_{\gamma A} + {\sf p}_{\gamma B}

第2成分から
(p_A - p_B)\sin\theta = 0
すなわち、
p_A = p_B
E = |p|c より、E_A = E_B

第1成分から
p^\prime = (p_A + p_B)\cos\theta = 2p_A\cos\theta

第0成分から
E_A/c + E_B/c = 4m_e c
したがって、
E_A = E_B = 2m_e c^2
p_A = p_B = 2m_e c
また、
\cos\theta = \displaystyle\frac{p^\prime}{2p_A} = \frac{2\sqrt{2} m_e c}{4m_e c} = \frac{1}{\sqrt{2}}
すなわち、
\theta = \pi/4
を得る。

摩擦のない斜面上の箱の運動

力のモーメントと剛体の運動に関してよく見られる問題に、斜面上ですべるか倒れるか、というものがある。「知恵袋」の質問に、十分な摩擦があれば斜面上で倒れるような姿勢となっている箱を、摩擦のない斜面に置いたらどうなるか、というものがあった。第一感で「回転しながらすべる」ととっさに思ったが、よくよく考えてみればそうはならない。

ともに動く立場で考えればすぐにわかるように、重力の斜面方向分力は消失する。つまり、加速運動による慣性力によって打ち消されるわけだ。すると、ともに動く立場では重力の斜面に垂直な分力と、垂直抗力とのつりあいだけが残る。

つまり、どのような背高のっぽの箱であっても、斜面上において放せば回転することなく斜面上を滑り降りることになるのである。

落下距離が y=y(t) となる斜面形状

重力の下で質点が摩擦なく曲面を滑り降りるとき、落下鉛直距離  y=y(t) を実現する曲面の形状 y=y(x) を決める。「知恵袋」から拾った問題だが、Copilot 先生に聞いてみた。

https://copilot.microsoft.com/shares/PJpdAS8tJVe2BbRqkzJfH

概要を整理する。

水平方向に x 軸、鉛直下方に y 軸をとる。
力学的エネルギー保存より

{\dot x}^2 + {\dot y}^2 = 2gy

したがって、

\displaystyle\frac{dx}{dy} = \frac{\dot x}{\dot y} = \displaystyle\sqrt{\frac{2gy}{{\dot y}^2} - 1} …①

を得る。

y = y(t) を逆に解いて、t = t(y) とすれば

{\dot y} = {\dot y}(t(y))

つまり、{\dot y}y の関数として得る。
すると、①は目的の y = y(x) または x = x(y) が満たすべき微分方程式となるわけだ。
結果として、

x(y) = \displaystyle\int_0^y\displaystyle\sqrt{\frac{2g\eta}{{{\dot y}(\eta)}^2} - 1} \quad d\eta …②

の積分を実行すればよい。

y = at²/2 に適用してみよう。

t について解けば、

t = \displaystyle\sqrt{\frac{2y}{a}}

したがって、

{\dot y} = at = \sqrt{2ay}

②は

x(y) = \displaystyle\int_0^y\sqrt{\frac{g}{a} - 1} \quad d\eta = \displaystyle\sqrt{\frac{g}{a} - 1} \cdot y

つまり、

y(x) = \displaystyle\sqrt{\frac{a}{g - a}} \cdot x

を得る。

y = \alpha t^3 だったらどうなるか?

Copilot 先生が解いてくれた結果は、次のようなパラメトリック表記によるもの。

y(\theta) = \displaystyle\frac{8g^3}{3^6 \alpha^2} \sin^6\theta

y(\theta) = \displaystyle\frac{g^3}{3^5 \alpha^2} \left(\theta - \frac{1}{4} \sin 2\theta - \frac{1}{4} \sin 4\theta + \frac{1}{12} \sin 6\theta \right)

地球内部の圧力

なかなか刺激的な問題。
一様密度モデルと2層構造モデルの内部圧力の考察。
【問題】
(1) 地球が球対称な構造を持つと仮定すると、地球中心からの距離がr\lt R \quad R は地球半径)における重力加速度の大きさは、半径 r よりも内側の質量が地球中心の一点に集まった場合の万有引力の大きさに等しくなる。このことを用いて、地球内部の密度が \rho で一定の場合に、中心からの距離 r における重力加速度 g(r) を求めよ。万有引力定数を G とする。
(2)(1)の場合に中心からの距離 r における圧力 P(r) を求めよ。
(3) 実際の地球では、内部ほど密度が増加している。密度変化がある場合として密度の異なる2層構造の地球を考える。地球の平均密度を \rho,半径を R とする。中心からの距離が R/2 のところを境として、内側の層の密度が外側の層の密度の2倍と仮定する。この時、地球内部の圧力分布を地球中心からの距離の関数として求め、変化の様子を図示せよ。

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斜め横断問題

ちょっとおもしろい問題を拾った。
【問題】
a の車が道路の幅員ぎりぎりに一定の速さ V で進んでいる。この車の前方 d の地点から、歩行者が車道から角度 \phi の方向に一定の速さでまっすぐに歩くとする。このとき車に衝突せずに無事に横切るためには、歩行者がどの向きにどのような速さで進まなければならないか。その最小の速さと歩く向き(\tan\phi の値)を求めよ。

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