2020-01-01から1年間の記事一覧

単スリットによる干渉

回折による干渉は,単スリットによっても起こることが知られている。

くさりの運動に潜む非弾性衝突

「知恵袋」から拾った問題。 【問題】 床の上に置かれたくさりの一端を持って、一定の速さ で持ち上げる。時間 後の力を求めよ。くさりの構造を無視して、線密度 の容易に曲がるひものようなものとしてあつかってよいものとする。

エネルギーによって軌道長半径が決まること2

エネルギーによって軌道長半径が決まること - 科学のおもちゃ箱@Hatenaで円軌道からの考察をしたが、近地点・遠地点のエネルギー保存と角運動量保存(面積速度一定)を連立させれば、素直に衛星のエネルギーが軌道長半径のみによって決まることが得られる。…

楕円軌道を得る水平速度

「知恵袋」から拾った問題。問題はごくありふれたものだが、多くの解説や参考書では両端を個別に求めているのに対して、初めから簡明に「サンドイッチ」できないかという「ワガママ」なご注文。 【問題】 地球半径を として、地球中心から の高さにおいて速…

ダンベル形の人工衛星の微小振動

「知恵袋」から拾った問題。 【問題】 長さ の軽い棒の両端に質量 の質点がついたダンベル形の人工衛星が、棒を軌道半径方向にして半径 の円軌道を角速度 で公転している。衛星が軌道面上で の角変位を生じて微小振動しているとするとき、振動の周期を求めよ…

光行差の公式の導出

「Yahoo! 知恵袋」を通じて光行差の公式を再認識した。 地球公転速度 の方向に対して角度 の方向にある恒星から届く光の角度のずれを とすると、 ただしの公式がある。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E8%A1%8C%E5%B7%AE 4元波数ベクトルの変換か…

接地した2連棒振り子の運動

「Yahoo! 知恵袋」から拾った問題。 【問題】 なめらかな水平面から高さ のOを固定軸として回転できる質量 , 長さ の細い棒OAと、Aを回転軸としてつながれた質量 , 長さ の細い棒ABを図1の静止位置から放す。Bはつねに接地し、水平面をすべるものとする。各…

二重振子の運動方程式

OKWave>http://okwave.jp/qa/q5549172.htmlのQ&Aより。二重振子をラグランジアンを使わないで解く。 よく,ラグランジュ方程式の例題として用いられる二重振子。ラグランジアンとその微分は, ※ 第2項ですでに微小振動の近似をしている。微小振動の近似をと…

二重振子のモード

二重振子の規準振動(ノーマルモード)のときに現れる, 糸でつながれた点電荷の運動 - 科学のおもちゃ箱@Hatena と同じ最大速問題。 下図のような二重振子の微小振動を考える。

重いものほど速く落ちる?

「物理のかぎしっぽ」の掲示板への質問から。この問題は,かつて優秀な後輩N君に教えてもらったことがあったと記憶している。質量 のボーリング球を自由落下させる。地球の質量 ,万有引力定数 ,地球およびボーリング球の座標を とすると,相対座標 として…

U字管内の液柱の振動

よく見る問題だが,Q&AサイトでみかけたのをきっかけにAlgodooのネタにしてみた。 【問題】 断面積 のU字管に,密度 の液体が長さ だけ入っている。液面がつりあい位置からずれて起こる液柱の振動の周期を求めよ。ただし,重力加速度の大きさを とし,液…

雪崩の単純化モデル

雪崩の最も単純な力学モデル? 【問題】 水平との角をなす斜面に一様に積もった雪が上部から次々に積み重なりながら落ちるときの雪崩の加速度を求めよ。雪塊の大きさは無視し,すべりはないものとする。

テーブルから落ちるひも

前問のより基礎的な類題。 【問題】 線密度 ,全長 のひもの一端がなめらかなテーブルの端から だけ垂れ下がった状態で他端で押さえられている。押さえている手を放したら,ひもは落ち始めた。重力加速度の大きさを とする。(1) ひも全体ががテーブルを離れ…

棒にかけたひもの落下

なめらかな棒にかけられたひもがすべり落ちる運動を求める。 【問題】 質量 ,長さ のひもがなめらかな丸い棒にかけられている。初め,両端の高さが だけ差があり,静かにすべり始めた。重力加速度の大きさを とする。 (1) 両端の高さの差が, になるときの…

壁からの最大飛距離を得る投射位置

知恵袋から拾った問題。決められた初速 でボールを投げ、高さ の壁を越えて壁から最も遠くへ着地させるには、投射位置をどこにとればいいか。ただし、重力加速度の大きさを とする。きわめてシンプルな問題だが、正直のところけっこう手間取った。

円柱の段差乗り上げ

角運動量保存を用いる問題。転がってきた円筒が,段差を乗り上げないための限界高さを求める。 【問題】 半径 ,質量 の密度一様な円柱が,角速度 で回転し,すべることなく転がってきて高さ の突起に衝突する。このとき円柱が突起を越えて段差を乗り上げな…

惑星軌道方程式のエレガントな導出

知恵袋のすぐれた回答から拾ったもの。本来の目標は、エネルギー保存と角運動量保存により「ケプラーの第一法則」すなわち楕円軌道を導く。運動方程式 により、角運動量保存 ここで、次のようなベクトル積をとる。 途中、ベクトル三重積の公式と を用いた。…

SF-05 擬似重力の世界

SFぶつり―重力編― SF-03 (1) 等価原理について 私たちの宇宙では,その生成,運動,発展において重力が中心的な役割を演じている。私たち地球上に存在する生命もみな,重力に支配され,そして重力に依拠して生命活動を営んでいる。それどころか,もし重力が…

SF-04 空洞惑星

SFぶつり―重力編― SF-04 およそありそうにない話だが,中心からある半径以内がからっぽの惑星があったらどうだろう。あまりに突飛ではあるが,例えば生命を持続させる環境の危機を前に,惑星の知的生命体が惑星中心部の物質を材料にして巨大な宇宙船を建造し…

SF-03 自由で不自由な空間

SFぶつり―重力編― SF03 惑星上または宇宙ステーション内の人工重力下でない限り,宇宙を舞台としたSFの場面の多くは無重力空間である。しかし,周囲に何がしかの天体が存在する限り,宇宙の中にあって万有引力がゼロという意味での無重力の空間などあり得な…

SF-02 地球直貫トンネル

SFぶつり―重力編― SF-02 SF的近未来の地球上高速移動手段はいろいろ考えられるが,重力を直接利用しようという地球直貫トンネルは,実現可能性はさておき,なかなかユニークなものだ。 (1) ローカルなV字トンネル まず比較的小規模のものを考えてみよう。 2…

SF-01 宇宙ステーション

SFぶつり ―重力編― SF-01 (1) 惑星間旅行の発着ベースとして 宇宙ステーションは,通常巨大な「人工衛星」である。その最大の役割は,太陽系内旅行において大型の宇宙船を発着させるのに,いちいち地球上のベースを使うことでその都度莫大なエネルギーを消費…

無限回衝突問題

無限時間の後の一体化 - 科学のおもちゃ箱@Hatena この問題に対する繰り返し衝突の考察。 【問題】 なめらかな水平面上にある半径 、質量 のリングの中心に質量 の質点を入れて,質点に初速 を与える。リングと質点が衝突を繰り返すとき、回目の衝突後の両者…

無限時間の後の一体化

Yahoo!知恵袋>http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1283336147 からひろったが,たまに見かける問題である。目的の運動に至るのに理論上無限時間がかかる。 【問題】 なめらかな水平面上にある質量 のリングの中心に質量 の質点を入れ…

ばねで支持された台への落下

ばねで支持された台へのおもりの落下で,台の最大変位からはね返り係数とはね返り高さを導出する。OKWave>http://okwave.jp/qa/q7382611.html より,Algodooシミュレーションの精度に見合うように改題。 【問題】 3tの鉄の台がばね定数7.2kN/mの4本のばねで…

斜面をすべる実験室内の振子

斜面をすべりおりる実験室内で振子を振らす問題。 【問題】 傾角 のなめらかな斜面をすべりおりる実験室の天井に,長さ の単振子がつるしてある。おもりの質量は実験室の質量に対して十分に小さく,重力加速度の大きさを とする。(1) 振子をある角度で放すと…

ばねつき台車に乗る小物体

【問題】 質量 の小物体が速さ で水平な台の上をすべり,なめらかにつながる水平面をもつ質量 の台車に乗り移る。台車にはばね定数 の軽いばねが固定されており,小物体が衝突すると連結されるようになっている(ばねについた連結体の質量は無視できる)。運…

動く台と小物体

【問題】 質量 の台が,なめらかな水平面に置かれている。質量 のおもりを下げた軽くて伸びない糸が,台に固定された軽い滑車を通じて,台上の質量 の小物体につなげられている。おもりは,台の右側面にそって摩擦なく運動できるように拘束されているものと…

台車上の円柱面を上る小球

これも,かつてJavaでつくったシーンの再現。台車に乗り移った小球が円柱面を上る。 【問題】 図のように半径 の円柱面をもつ質量 の台車に,質量 の小球がある初速度をもって乗り移る。重力加速度の大きさを とし,摩擦や抵抗は無視できるものとする。(1) …

ばねで連結された2物体

東工大'09入試問題より。ばねで連結された2物体の運動。 【問題】 質量がともに の2物体AとBを自然長 ,ばね定数 の軽いばねで連結する。これを図のようになめらかな水平面上におき,Aを壁につけてBを押してばねが 縮んだ状態から放す。(1) Aが壁から離れ…