「知恵袋」の質問から
半径 電荷密度 の一様な球が存在する系全体の静電エネルギー を求める問題で電位 , 電場 としたときに
という体積積分で求めたものと
という体積積分で求めたものが一致するのは何故か?
なるほど、積分範囲が全空間と球内部で異なっているように見える。しかし、これは錯覚である。
積分要素
において、ガウスの法則により
ただし、 は半径 までに存在する電荷である。
したがって、
つまり、結果的に同じ計算をしていることになる。
(i) のとき
(ii) のとき
積分を実行すると
または、
いずれも電荷の積分と電場(電位)の積分が含まれるが、電場(電位)の積分の中に電荷の積分を組み込むか、電荷の積分の中に電場(電位)の積分を組み込むか、という2つのイメージによる解釈の違いというわけだ。
結果的には、最も初歩的な「集める仕事」の計算が簡明である。
半径 の一様電荷球に厚さ を付け加える仕事は
半径 まで仕上げる仕事が静電エネルギーに他ならないから、
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【追記】
からの展開に悩んでいたが、解決したかもしれない。電荷密度 とする。
全空間積分は
もとの設定では
だから、
となる。