鉛直ばねにつながれた振り子の運動

ばね定数 k の鉛直ばねにつりさげられた質量 m のブロックを支点とする質量 m、長さ l の振り子の運動を考察する。ポテンシャルエネルギーをどうとるかについて「知恵袋」に質問投稿された問題である。つり合い位置からのブロックの変位を y、鉛直下方からの振り子の角変位を \theta とする。

y をつり合い位置からとっているが、振り子の運動で重力による位置エネルギーの変化は無視することができない。そこで、重力のキャンセルを保留して計算しなおしてみると、

U = \displaystyle\frac{1}{2} k\left(y + \frac{2mg}{k}\right)^2 - mgy - mg(y+l\cos\theta)

展開してみると、定数を省いて

U = \displaystyle\frac{1}{2} ky^2 - mgl\cos\theta

とすればよいことがわかる。ラグランジアンは、

L = \displaystyle\frac{1}{2}m{\dot{y}}^2 + \frac{1}{2}m\{(l\dot{\theta}\cos\theta)^2+(\dot{y} - l\dot\theta\sin\theta)^2\} - \frac{1}{2}ky^2 + mgl\cos\theta

となる。微分して連立すると、数値計算用に分離した

\ddot{y} = \displaystyle\frac{- ky/m - g\sin^2\theta + l{\dot\theta}^2\cos\theta}{1 + \cos^2\theta}
\ddot{\theta} = \displaystyle\frac{(- ky/m + l{\dot\theta}^2\cos\theta - 2g)\sin\theta}{L(1 + \cos^2\theta)}

を得る。適当な初期条件で、Algodooシミュレーションによく一致した。

Algodooシーンのダウンロード
https://img.atwiki.jp/yokkun/attach/1/1531/enchoku-bane-to-huriko2.phz