ベクトル演算の行列化(1)

ベクトルの内積は,行ベクトルと列ベクトルの行列積に他ならない。ベクトル積や微分演算子を含めて,ベクトル演算をすべて行列化してビジュアルにこなしたいというワガママ。拙著「特殊相対性理論compact」
https://1drv.ms/b/s!AmvGIcmpu2Gwlk5Flzy4PsSPOOd2
で用いた表記をもとにしている。\quad

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運動座標系のシステマティックな導出(1)

運動座標系への座標変換や,速度・加速度の記述について,線素および基底ベクトルを基本情報としてシステマティックに導出する手順を整理してみたい。\quad

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弦を伝わる波の速さ

弦を伝わる波の速さは、弦の線密度を \rho、弦の張力を T とするとき、
 v = \sqrt{\displaystyle\frac{T}{\rho}}
と書ける。一般的な証明は、弦の微小部分の運動方程式から波動方程式を導出し、x 方向に進行する平面波における媒質の変位が x \pm vt の関数であるべきことを用いれば、波動方程式に現れる係数  T/\rhov^2 に他ならないことを得る、というものである。しかし、2変数関数としての波動関数と、その2階微分方程式を考察するという、ハイレベルを要求される。一方、波とともに動く座標系にのって、観測される弦の運動を円運動で近似する証明方法がある。こちらはより簡明で、円運動の方程式といくらかの図形的な近似について知っていれば理解でき、高校物理のレベルで何とかなる。

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