知恵袋で拾った疑問。
同心導体球による電場を解く場合、接地によって誘導される電荷と、それによって生じる静電誘導の重ね合わせを考えるのは常套手段である。たとえば、内球を接地して外球殻に を与えた場合、内球に が誘導されると考えて、電位0とすることで を導出する、という流れになる。
そこで、質問者の疑問。そもそもなぜ、内球に が誘導されるのか?
以下、私の回答。
『内球は接地によって無限遠と同じ電位になり、無限の電荷供給源を得たのです。したがって、最終的に可能なエネルギー最低の状態に落ち着きます。電気力線の吸収先を無限遠にすべて求めるよりも、近場の内球にいくらか相手を得る方が系のエネルギーが低くなるんでしょうね。』
…ということで納得してもらったようだが、これは証明しておく必要を感じた。
まず、境界面の電位は
これにより
を得る。
さて、本題。電場のエネルギー密度
によって系のエネルギーを求め、それを極小にする条件から を得よう。
、 に対して電場は
系のエネルギーは
で微分して
により、
同じ結果を得ることができた。