質量を無視できないばねの伸び

OKWaveのQ&Aから。質量が無視できないばねを鉛直につるした場合の伸びについて。
水平にした時の自然長L、バネ定数kの2つのバネA,Bがあって、Aは質量| OKWAVE

無視できない質量 m を持つ,ばね定数 k のつるまきばねを鉛直につるしたときの,自重による伸びを求める。

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自然長 L の状態で下から x の位置の微小長さ dx の部分の伸び dy を考える。その下にあるばねの質量が x に比例するため, dyx に比例する。したがって,全体の伸びは mg/(2k) になる。

上記はほぼ自明であるが,計算で確認すると,

長さ dx のばねのばね定数は,L/dx\cdot k であるから,

mg\cdot \displaystyle\frac{x}{L} = \frac{L}{dx}k \times dy

\therefore dy = \displaystyle\frac{mg}{kL^2}\cdot xdx

求める伸び Y は,

Y = \displaystyle\frac{mg}{kL^2}\int_0^L xdx = \frac{mg}{2k}

となる。

Algodooで,短いばねと質点を交互につないだものをモデルとして作ってみた。設定は,
m = 0.20[kg], k = 0.50[N/m] である。

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Algodooシーンのダウンロード
https://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=419&file=Mass-Spring.phz

(初稿:2010/07/27)