琉球大'05 改題。水平面を自由に動くすべり台から小球がすべりおりて,壁と弾性衝突をし,すべり台と壁の間を往復運動する問題。
質量 の小球が,水平面に静止した高さ ,質量 のすべり台から静かにすべりおりる。その後小球は壁と弾性衝突をしてはねかえり,左向きに動いているすべり台を追いかける。重力加速度の大きさを とし,摩擦や衝突による力学的エネルギーの散逸はないものとする。
(1) 小球がすべり台を離れたときの両者の速さを求めよ。
(2) 壁にはねかえった小球が,再度すべり台を上るときの最高点の高さを求めよ。
(3) 小球が壁に2回めの衝突をして,再度すべり台に追いつくための の条件を求めよ。
Algodoo シーン
>http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=247&file=Ryukyu05.phz
【解答】
(1)
求める小球およびすべり台の速さを とおくと,運動量保存により
また,エネルギー保存により,
したがって,両式より
(2)
小球が最高点に上がったときの両者の速さを とおくと,運動量保存により
求める高さを とおくとエネルギー保存により,
(3)
再度小球がすべり台を離れるときの,小球およびすべり台の速さを とおくと,運動量保存により
また,力学的エネルギー保存より両者の相対速さは変化しないから(はねかえり係数=1),
両式から,
再び小球がすべり台に追いつく条件は,
すなわち,
これを解いて,
※ Algodoo の設定は,[kg],[m]。精度をよくするために巨大化した(特にすべり台=ポリゴンのすべり損失をおさえる効果あり)。
(初稿:2009/12/10)