ばねによって振動するおもりに連結された振子の励振とモード間のうなり。
【問題】
ばね定数 のばねの一端に質量 のおもりがついて,水平に摩擦なく振動できるようになっている。おもりには長さ の軽い棒が回転できるように連結され,棒の下端に質量 の小球がついている。ばねが自然長にあるときのおもりの位置を原点とし,図のように座標軸をとるとき,おもりの位置を ,小球の位置を で表す。重力加速度の大きさを として,下の各問に答えよ。
(1) おもりの位置 と,棒の鉛直下方からの角度 を座標として,運動方程式をたてよ。ただし,棒の角変位 および角速度 は,十分小さいとして,線形な微分方程式になるよう近似すること。
(2) の極限において,二つの規準振動(モード)の角振動数を求めよ。
(3) の下で,初期条件 によって起こる, における二つのモード間のうなりの周期を求めよ。
※ Algodooの設定は,
[1/s]、 [1/s]、 [m]、
である。
Algodooシーンのダウンロード
https://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=373&file=Resonance.phz
【解答】
(1)
小球の位置と速度は,
したがって,ラグランジアンは
の場合について近似すると,
を得る。
(2)
(1)で得られた運動方程式において, とおくと,
これらが, に対して矛盾のない関係を与えるためには,
が成立する必要がある。ここで, すなわち, の極限をとれば,規準振動(モード)の角振動数として
を得る。
(3)
および,
は,初期条件 を満足する。
このとき,
となるから,求めるうなりの周期は
である。※Algodooの設定では, sec. となる。
(初稿:2010/03/30)