下のような - 図上の直線経路ABにおいて、理想気体が途中吸熱から放熱に切り替わることは知ってはいたが、計算したものを見失ったのであらためて考察してみた。
状態Cにおいて状態方程式
とすると、状態A,Bは温度 の等温曲線上となる。等温曲線より経路は上にあるから、いったん温度は上昇し、Bでもとにもどる。
変化A→Bにおいてエネルギー収支を考察すると
したがって、
の吸熱となる。
しかし、A→Bの全過程でつねに吸熱となることは保証されていない。そこで、A→Bの途上での吸熱・放熱の判定を考えてみる。
A→Bの変化途上の状態は、パラメーター を用いて
と書ける。
の微小変化においてエネルギー収支を考察すると
より
微小温度変化は
となるから、内部エネルギー変化は
したがって、吸熱は
となる。
単原子分子理想気体では
を適用して
したがって、 で吸熱から放熱に切り替わる。
2原子分子理想気体では
を適用して
したがって、 で吸熱から放熱に切り替わる。