自然長 のゴムひもの中央に質量 の質点をつけ、両端を 離して同じ高さに固定すると、左右が に伸びてつりあったとする。ゴムひもにばね定数一定の理想化を課して、質点の上下微小振動の周期を求める。
つり合い位置を原点とし、鉛直下向きに 軸をとる。変位は十分小さく、 を前提として近似をするのはよいのだが、これがなかなか難物である。
ゴムひも半分のばね定数を とすると、つりあいにより
したがって、
変位 のとき、一方のゴムの伸びは
だから、2本の合力は
となる。
したがって求める周期
を得る。
この結果を得るのに難儀していた折、Algodooによってシミュレーションをすることによって長さ の単振り子の周期
とほとんど一致することを発見した。そこで計算結果もそうなるのではないかと思い込み、それを目標として計算を進めたが、無駄骨であった。
であるため、すっかり騙された、というわけである。