周期1:2の振り子の衝突

【問題】

長さ l 、おもりの質量 M の振り子をわずかに持ち上げ、時刻 t=0 で放して長さ 4l、おもりの質量 m の振り子に最下点で弾性衝突させる。1回目の衝突までの時刻を t = t_0 とするとき、すべて最下点で何度目かの衝突の後、時刻 10t_0 で初期状態に戻ったという。質量比 \alpha=m/M を求めよ。ただし、周期の振幅依存性は無視できるものとする。
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https://img.atwiki.jp/yokkun/attach/314/1498/3-1-mass-huriko.phz

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【解答】

なかなか追跡しにくい問題だが、結局こうなるしかない。
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図のようにおけば、1回目の衝突において運動量保存
MV_0 = MV + mv
書き換えれば
V_0 = V+\alpha v
反発係数1より
V_0 = v - V
直後の速度は
V = \displaystyle\frac{1-\alpha}{1+\alpha}V_0,\;v = \displaystyle\frac{2V_0}{1+\alpha}

2回目の衝突において運動量保存
MV - mv = -MV+ mv
書き換えて
V - \alpha v = -V+\alpha v
すなわち
V = \alpha v

上の結果を適用すれば
\displaystyle\frac{1-\alpha}{1+\alpha} = \frac{2\alpha}{1+\alpha}
となり、
\alpha = \displaystyle\frac{1}{3}
を得る。

やはり、衝突球は質量比3:1がおもしろい。
質量比3:1の衝突 - 科学のおもちゃ箱@Hatena

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