【問題】
高さ から,水平距離 にある鉛直な壁に向かって仰角 ,初速 でボールを打ち出す。ボールが壁と地面に衝突をして,打ち出した点にもどってくる条件を求む。ただし,壁および地面との衝突は,摩擦なしの完全弾性衝突であるものとする。シミュレーションは, m, mに設定する。
(1) 仰角を °に指定したときの初速 を求め,シミュレーションで確かめよう。
(2) と指定したときの仰角 を求め,シミュレーションで確かめよう。
(出典:OKWave>http://okwave.jp/qa5420444.html 改題)
Algodoo シーン
>http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=188&file=tennis.phz
【解答】テニスの壁打ち
打ち出しからもどるまでの運動の全過程は,地面から打ち出して地面にもどる過程の切り貼りになっていることがわかる(壁に衝突後は裏返し)。全過程の所要時間を とすると,これは最高点 からの自由落下時間の2倍に等しいから,
最高点 は,最高点までの所要時間 とするとき,
より,
である。全過程の水平方向の移動距離は,
であるから,上の結果を代入して整理すると,求める条件は
となる。
(1) として °を代入すると,
これを について解くと,
m/s
したがって,シミュレーションでは初速度を
とすればよい。
(2) 上で求めた条件を について整理すると,
となる。数値代入すると,
°, °
の場合のシミュレーション結果は下のようになった。 の場合も同様で,逆コースをたどるのみである。
(初稿:2009/11/15)