鉛直軸まわりにのみ回転軸の回転が許される水平ジャイロコンパスの指北安定性を考察する。
北緯 で回転軸まわり慣性モーメント
の円板型ジャイロを水平北向き( 方向とする)の角速度 で等速回転させる(南北方向を回転軸とし、北に進む右ねじの回転方向)。
ジャイロの回転軸は重心を通る鉛直軸まわりに自由回転が可能になっている。回転軸を北から西にわずかにずらして放した後のジャイロの運動を調べよう。
地表座標系において地球の自転の角速度は、
と書ける。
また、回転軸の方位角変位が のときジャイロの角運動量は
ただし、
※ 成分があるが、 に比べて小さいとみて省略した。もちろん、時間微分においては省略できない。
地表座標系における運動方程式は、
成分をとれば、
整理すると
これは単振動を示しており、初期条件を とすると
を得る。
【参考】
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe1933/42/498/42_498_586/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicejl1962/5/5/5_5_348/_pdf/-char/ja