力のモーメントのつりあいの問題としてよく見かける場面だが、滑り出す運動は回転運動も生じて何かと複雑である。そういえば、
すべる棒が壁を離れるとき - 科学のおもちゃ箱@Hatena
でも大分悩まされたことを思い出した。
【問題】
長さ 、質量 の一様な細い棒ABがなめらかな鉛直面と粗い水平面に立てかけられ、水平面との角度 から放されて滑り出すとき、滑り始めた直後の鉛直面と水平面からの垂直抗力 を求めよ。ただし、水平面と棒の間の動摩擦係数 、重力加速度の大きさを とし、運動は鉛直面内に限られるとする。
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【解答】
棒の重心の座標を とすると、重心の運動方程式は
となる。
回転の運動方程式は瞬間回転中心となるCのまわりで立式するのが簡明である。
を第2式に適用して
これを第3式に適用して
を得る。
を第1式に適用して
を得る。途中計算は省いたが、 の時間微分を含めなかなか根気のいるプロセスとなる。